羅針盤 from Father

words by T.M


 小学校5年生の頃だっただろうか… 僕らの間では、石器や土器を拾っては見せ合い、自慢することが流行っていた。今考えると、その中には、正月の注連飾りに用いられる土製のエビなども同等に扱われていたように思われる。あれほど好きだった社会科の教科書内容もとんと記憶にないが、その頃手に入れた石器や土器は、今も手元に残っており、かけがえのない宝物である。まだ父も元気で、翌年に交通事故に遭い、さらに十数年後に他界するなど思いもよらない時分の話だ。